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政宗九の視点Blog

ミステリなどの本について、またAKB48(というか主にHKT48)について書いていく予定です

映画「DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」の感想

AKB48のドキュメンタリー映画を観てきたので、以下に感想を書く。なお、ネタバレを大いに含んでいるため、事前情報を知りたくない方は閲覧にご注意ください。

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前作同様、2012年のAKB48(及び姉妹グループ)の活動をまとめたドキュメンタリー。今回は前田敦子卒業」「恋愛禁止条例」「第二章とセンター」が主要テーマになっている。

前田敦子卒業の発表から卒業までが大きな流れになっているが、卒業公演の映像はなくて東京ドームを頂点にしている感じ。卒業時に秋葉原の駅周辺に貼られていた前田敦子のポスターを深夜にベリベリ剥がしているシーンが妙に印象に残っている。

新センターについては、渡辺麻友島崎遥香松井珠理奈を今後のエースとして押し出そういう意図がやはり見受けられる編集だった。「大声ダイヤモンド」当時の珠理奈のエピソードなどは明らかに取ってつけた感じで、新センターの流れに無理矢理入れ込んだように見えた。

今なにかと問題の「恋愛禁止条例」について。前半の米沢、平嶋と、後半の増田で全く同じ映像を見せられるのはいかがなものかと思った(握手会での挨拶)。平嶋の握手会の場面はかなり感傷的になった。ファンってあんなにも温かいものなのか。裏切られた怒りをぶつける人がほとんどいないのも不思議といえば不思議(実際にはそういう声もあったろうけれども)。そして戸賀崎さんの男泣きは貰い泣きする。


HKT行きを命じられた指原莉乃が握手会でHKTメンと対面する場面がもう痛々しいというか、悲壮感が漂っていて、あの状態から今の関係や信頼を得るところまでよく持って行ったものだと感心する。並大抵の努力や思いではとてもではないが乗り越えられないだろう。HKTメンと挨拶したあとにSKE中西優香のところで泣き崩れて中西に励まされる場面も印象的で、AKBから移籍した者同士でないと分からない感情があるのだと思う。菊地あやか「指原の処分は軽いと思った」とインタビューで答えているのも結構重い。指原はインタビューで「このままAKBに残っていたら多分辞めていた。私がいる意味はないと思うから。でも今はHKTを大きくしなきゃいけないという任務があるから、私がHKTにいる意味はあると思う」という趣旨のことを言っていた。
恋愛禁止について、様々なメンバーがコメントするが、峯岸みなみのコメントはタイミングがあまりにもあまりなところなので、ちょっと微妙な気持ちになる。

他は雑感的に。総選挙が終わった舞台裏で倒れるほど泣き崩れる光宗薫、東京ドームの組閣発表の裏のドタバタ具合(あんなにいっぱいいっぱいで動いてて、戸賀崎さんがいつも通りに登場するのも凄いけど)、チーム4解体発表後のU-16メンの泣き崩れっぷり、板野が卒業を口にする直前の長い沈黙(頭の中でいろいろ駆け巡っていたのだろう)、など。

全般的に、とにかくメンバーが泣いてばかりな映画で、大きなトピックだけを抜き出せばこういう編集になるのかも知れないけれど、彼女たちが本当に楽しんでいる場面、子供たちを喜ばせている場面、ファンに希望を与えているような場面がほとんどなかったのが気になった。去年の映画のメインテーマのひとつだった「被災地訪問」も、今も続けているのに映像は全くなかった。笑えるシーンなんて、「暇を持て余した りのりえの 遊び」しかなかったんじゃないの?

あと、元NMB城恵理子が登場する。「ポスト前田」と言われて重圧に苦しんでいたことを告白していたが、その笑顔は本当に屈託なくて、何か吹っ切れたような表情だった。「センターポジションに立つということ」テーマの映画に、「センターに立つことに耐えられずに辞めた」城のインタビューが重なるのも意味深ではある。

それと、予告編の映像で結局使われてないシーンが目立つんだけど、そんなもんなのかなあ? 米沢がサルおばさんに励まされてるシーン、ドームのリハーサルで舞台監督がブチ切れてるシーン、HKTメンを前にして前支配人シュガーが「がっかりだよ」と言うシーン、チーム4千秋楽の場面などなど。

姉妹グループのシーンはほとんどない。指原との絡みでHKTがちょっと出るくらい。HKTメンでは唯一、村重杏奈がインタビューに答えている場面があった。また、握手会の日に指原移籍についてシュガーから感想を求められて答えているのは下野由貴「いろいろ学べるところはあるけれど、外されるメンバーも出るから不安」という趣旨のことを言っていたが、これが宮脇などではなく下野が言っているからこそ重みがある(選抜ギリギリのあたりにいるメンバーなので)。ラストで移籍メンの近況として、多田愛佳の生誕祭公演の映像がチラッと出た。ああ、この日は劇場で観たなあ、とか思った。

ドキュメンタリーとしての価値は十分にある映画だとは思うが、ファンとして常にいろんな活動を見てきている人と、ごく一部の報道や歌番組だけでしかAKBを知らない人とでは、受け止め方がかなり違ってくる映画ではないかと思った。