政宗九の視点Blog

ミステリなどの本について、またAKB48(というか主にHKT48)について書いていく予定です

2013年4月の読書メーターまとめ

先週は日本武道館で行われたAKB48グループ臨時総会「白黒つけようじゃないか!」のHKT48単独、AKB48単独コンサート(どちらも4/27)に参戦してきました。この感想も書かなければならないのですが、それはもうちょっとまとめてからにしますので、今日はとりあえず、先月の読書記録のまとめを貼り付けておきます。読了数が少なくてガチで凹んでおります。5月はせめて、この倍くらいは読みたいですね。

 

2013年4月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2271ページ
ナイス数:105ナイス

羽生善治論  「天才」とは何か (角川oneテーマ21)羽生善治論 「天才」とは何か (角川oneテーマ21)感想
天才が語る天才の世界。将棋にさほど詳しくない私でも、羽生さんの天才ぶりがよく分かる。有名なNHK杯の「5二銀」(テレビ解説の米長さんが「おおっ、やった!」と叫んだことで有名)の対局も紹介されているが、その「5二銀」よりも前に指された「4八玉」が羽生さんにしか思いつかない絶妙手だと解説されている。文章の端々から、加藤さんの「人間臭さ」も伺える好著である。
読了日:4月26日 著者:加藤 一二三


夢幻花(むげんばな)夢幻花(むげんばな)感想
貫禄の東野圭吾作品。「黄色いアサガオ」の謎が読むにつれてどんどん膨らんでいき、周辺の謎も増えていく一方で収拾つかなくなるのではと思わせるほどだが、きちんと全てを収束させる手腕はさすがと言うしかない。予想以上にスケールの大きな話になるのもすごい。読後感も爽やかだ。
読了日:4月23日 著者:東野 圭吾


ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム (文春新書 901)ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム (文春新書 901)感想
ビブリオバトルなるものは耳にしたことはあったが「よく分からないもの」という印象だったけれど、本書を一気読みして面白さが分かった気がする。読書会ともソーシャルコミュニケーションともまた違った本との出会いがあって実に楽しそうだ。自分からは読まない本に出合えるのだから。「人を通して本を知る」だけでなく「本を通して人を知る」場である、というのも魅力的な特徴だ。ぜひ見学したいし、できればやってみたいね。
読了日:4月21日 著者:谷口 忠大


ハルさん (創元推理文庫)ハルさん (創元推理文庫)感想
ミステリとしては難易度は低いが、娘の結婚式を迎えながら、過去の出来事や謎、そして娘ふうちゃんの成長過程を思い出す全体構成がいい。娘を持つ父親ならば、この先のことに思いを馳せて、いろいろ「くる」ものがあると思う。瑠璃子さんの絡み方も含め、とても暖かな気持ちになれる連作である。
読了日:4月20日 著者:藤野 恵美


ひたすら面白い小説が読みたくて - 文庫解説コレクションひたすら面白い小説が読みたくて - 文庫解説コレクション感想
児玉清さんの文庫解説集。児玉さんは本当に読書がお好きな方だったんだと改めて認識させられた。批評家目線ではなく、読者目線で書かれているので、この小説が本当に楽しいんだ、それをみんなに知って欲しいんだ、という熱意が伝わってくる。児玉さんが紹介される本はどれも読みたくなるね。
読了日:4月14日 著者:児玉 清


本屋大賞2013本屋大賞2013感想
毎年のことだけれど、本屋大賞は大賞受賞作一作品だけのものではない。本書で紹介されている作品にはそれぞれ、書店員たちの熱いメッセージが込められている。そう、本書の全てが「本屋大賞」なのである。
読了日:4月14日 著者:


眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社ノベルス)眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社ノベルス)感想
いやあ、楽しい楽しい。やっぱり館ものミステリはこうでなくちゃ。いかにもなネタが満載だが、その期待にきっちりと応えてくれる作品世界が素晴らしく、新本格第一世代を髣髴とさせる。この手のネタには飽き飽きしたと思いながらも、心の奥底では、やっぱりこういうミステリが読みたいんだ俺は、ということを実感させてくれた。次作も早々に出るようなので、楽しみである。
読了日:4月9日 著者:周木 律


ノックス・マシンノックス・マシン感想
大傑作。ミステリというよりはSF寄りの作品集だが、本格ミステリに材を取っているので、本格ファンほど面白いはず。かの「ノックスの十戒」の生成に影響を与えるタイムスリップ短編の表題作、探偵小説のワトスン役たちが集結して、自分たちを小説世界から消し去ろうとする「あの作家」の抹殺を企てる「引き立て役倶楽部の陰謀」、倉阪鬼一郎ばりの超絶アイデアがすごい「バベルの牢獄」、著者のクイーン論に繋がる「論理蒸発―ノックス・マシン2」。もう楽しくて終始ニヤニヤしながら読んだ。今年のベスト級は確定だ。
読了日:4月7日 著者:法月 綸太郎

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