政宗九の視点Blog

ミステリなどの本について、またAKB48(というか主にHKT48)について書いていく予定です

2013年3月の読書メーターまとめ

このブログもすっかり間が空いてしまいました。ほぼ毎日書くつもりだったのに……ともあれ、本関連では、まずは「まとめ」からです。もう4月ですね。

 

2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2631ページ
ナイス数:131ナイス

カード・ウォッチャーカード・ウォッチャー感想
労災隠し疑惑から突然やってくる労働基準監督署の臨検にあたふたする中、過労死と思われる不審死も発生、この危機をどう乗り越えるのか、そして不審死の真相は……労災隠し、サービス残業、タイムカード操作など、どこの会社でもありそうなネタが織り込まれる中、会社VS労基署の構図が死体発見からガラリと変わる展開が面白い。細かい点を見逃さない労基署職員の調査スキルはいつもの石持世界だ。仕事小説として身につまされながらも、本格ミステリとしてよく出来ている。
読了日:3月31日 著者:石持 浅海
重版出来! 1 (ビッグ コミックス)重版出来! 1 (ビッグ コミックス)感想
ツイッター等での評判を聞いて読んでみた。前半はありがちな出版社物語かなと思っていたが、後半の『タンポポ鉄道』が売れていく過程=売っていく過程の物語には感動せずにいられない。作者、編集、営業、書店など、様々な想いがシンクロする瞬間が目撃できて、それが結果に繋がる姿には、個人的にも思い起こす本があって、本を売るってこういうことなんだよな、と改めて感じた。「売るのはおもしろいんだ。」という言葉は忘れないでやっていきたい。
読了日:3月31日 著者:松田 奈緒子
図説偽科学・珍学説読本図説偽科学・珍学説読本感想
骨相学、錬金術、薬として扱われたタバコや覚醒剤優生学、地球空洞説や平面説、サブリミナル、瀉血など、今となってはただのトンデモ説だが、かつては本気で信じられ、正しい科学として扱われていた説をざっくりまとめた好著。こういうの大好きなので、純粋に楽しめた。もっと深く掘り下げるともっと面白いだろうなと思ったが、この分量では仕方ないだろう。血液型性格判断もぜひ入れて欲しかったところだ(血液型占いは海外では知名度低いらしい)。
読了日:3月27日 著者:グレイム・ドナルド
螺旋の底 (ミステリー・リーグ)螺旋の底 (ミステリー・リーグ)感想
まあ、これでサプライズがあるならこういうことだろうな、と薄々気付いた部分はあったものの、しかしよく出来ている。何よりもリーダビリティが素晴らしい。こんなに一気読みさせるのは著者の才能だと思う。海外ものと言われても違和感のない作品世界も素晴らしい。福ミス作家なのに、恥ずかしながら初めて読んだけれど、俄然要注目作家になった。次作も楽しみだし、過去の2作も読もうと思った。
読了日:3月17日 著者:深木 章子
ガソリン生活ガソリン生活感想
車が語り手で車同士で会話するという愉快な設定ながら、基本はちゃんとしたミステリになっていて、いろんなネタが絡んできて最後まで飽きさせずに読める。伏線回収のテクニックは相変わらず。自転車とは会話ができない、などの小ネタも楽しい。爽やかな読後感が残るラストもいいね。
読了日:3月17日 著者:伊坂幸太郎
ナンシー関の名言・予言ナンシー関の名言・予言感想
予言が当たったとして有名になった「10年後、ヤワラちゃんは選挙に出ていると思う」などの名作を採録した本。ヤワラちゃんの件ほど的中した予言はさほどないが、今読んでもまるで当てはまる指摘が多くて驚く。巻末には僅かながら未収録コラムあり。データベースサイト「笑っていいとも!資料室」(現在もある)の話や、「くだらない」から「いい話」へ堕落した『元気が出るテレビ』についてのネタなどが素晴らしい。
読了日:3月17日 著者:ナンシー 関
模倣の殺意 (創元推理文庫)模倣の殺意 (創元推理文庫)感想
おそらく徳間文庫版(『新人文学賞殺人事件』)で既読のはずだが、今版元が推し出してきているので読んでみた。40年前の話なのでいろいろ古臭い部分があるし、この種のネタを読み慣れた視点で読むと予想できるネタなのだが、そのネタだけがすごいのではなく、全体の構成が緻密で考えれば考えるほどよく出来ている。偉大なる先駆者の功績はあまりにも大きい。ここにきて中町信の時代がやってくるなんて胸熱すぎる。
読了日:3月15日 著者:中町 信
よつばと! 12 (電撃コミックス)よつばと! 12 (電撃コミックス)感想
やっぱ面白いね。癒されるわ。今回の爆笑ポイントは、「とつばととらこ」の最後のページと、「これはおこられることですか?」と「赤はないかー!!」だね。
読了日:3月11日 著者:あずま きよひこ
新宿で85年、本を売るということ (メディアファクトリー新書)新宿で85年、本を売るということ (メディアファクトリー新書)感想
書店界のリーダー的存在の紀伊國屋書店だが、最初から巨大な書店だったわけではない。田辺さん松原さんの人となりから、紀伊國屋がいかに今の地位を築いてきたかを知ることが出来る。
読了日:3月7日 著者:永江朗
ガチ!: 少女と椿とベアナックルガチ!: 少女と椿とベアナックル感想
プロレスの知識など全くない状態で読んだが、クライマックスに向かって事件も試合も盛り上がって面白かった。プロレスの要素と本格ミステリの融合ぶりも納得。著者のプロレス観も伺える。
読了日:3月7日 著者:伯方 雪日
俺物語!! 3 (マーガレットコミックス)俺物語!! 3 (マーガレットコミックス)感想
3巻にもなると、猛男と大和がすっかりラブラブで物語に起伏があまりなくなるのではと危惧していたが、いやあまだまだ面白いねえ。笑えてほっこりして切なくなって泣ける、奇跡のように完成された良質のラブコメだと思う。
読了日:3月2日 著者:アルコ

読書メーター