政宗九の視点Blog

ミステリなどの本について、またAKB48(というか主にHKT48)について書いていく予定です

2013年1月の読書メーターまとめ

読書メーターのまとめは、今年からこちらのブログでもやります。

 

2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2931ページ
ナイス数:144ナイス

コモリと子守りコモリと子守り感想
これは面白かった。虐待疑惑のある幼児を連れて帰ったらその幼児が他の誰かに連れ去られて、からバタバタと話が転がりまくり、何がどうなるのか収拾つかなくなるんじゃないかと思っていたらきちんと伏線も回収して着地するところが素晴らしい。現代的なテーマやアイテム、トリックも駆使されており、ストーリーにもユーモア性とシリアスな部分が同居してて完成度が高い。舞田ひとみシリーズは未読だったのだが、期待値を遥かに越える面白さに大満足。
読了日:1月6日 著者:歌野 晶午
笑うハーレキン笑うハーレキン感想
近年の道尾さんは、小説を書くことに何らかの使命を帯びているような気がする。ただ読んで面白かったとか驚いたで終わるのではなく、その小説を読む前と読み終えた後では、読者の気持ちが大きく変わるのだ。優れたエンタテインメントでありながら、自己啓発にも繋がるような作品だと思う。何かを抱えて鬱々としている人、新たな一歩を踏み出したい人に最適な小説だろう。
読了日:1月11日 著者:道尾 秀介
本屋さんで本当にあった心温まる物語 (心温まる物語シリーズ)本屋さんで本当にあった心温まる物語 (心温まる物語シリーズ)感想
震災直後の「伝説のジャンプ」の話を筆頭に、ジュンク堂新宿店の閉店前のの話、本屋が無くなった留萌に三省堂書店が出店した話など、有名なエピソードもあるが、ささやかながらも知られざるいい話もあって、リアル書店だからこそ生まれる交流の数々にほっこりする。巻末の「モテる書店のつくり方」からも、リアル書店が目指すべきヒントが得られそうだ。
読了日:1月13日 著者:川上 徹也
福岡ハカセの本棚 (メディアファクトリー新書)福岡ハカセの本棚 (メディアファクトリー新書)感想
池袋ジュンク堂で展開された福岡先生セレクトの「動的書房」からさらに厳選した読書ガイド。本を箇条書きで紹介するのではなく、テーマに沿った話の流れの中で自然に本のタイトルを織り込んでいくスタイルで、読みながら良書の知識が知らず知らずのうちにどんどん吸収できていく、気がする。福岡先生の趣味・嗜好・傾向も同時に窺える。巻末には「動的書房」全作品リストもあり。
読了日:1月13日 著者:福岡伸一
UFOはもう来ないUFOはもう来ない感想
とても面白かった。と学会での長年の研究を活かしたUFOに関するトンデモ理論も多く盛り込まれていて、インチキ新興宗教の設定やエピソードにも活かされているが、それ以上に異星人とのファーストコンタクトものとして実によく出来ている。ラストは異文化をどう受け止めるか、という現実問題にも繋がっていて、ここはもうちょっと膨らませても良かった気がするが、エンタメ・SFとしてこれだけ楽しませてくれれば満足だ。
読了日:1月19日 著者:山本 弘
楽園のカンヴァス楽園のカンヴァス感想
なるほど、これは評判通り面白いわ。美術の知識なんてまるでないのに、美術の非常に深い世界に引き込まれて一気に読んだ。単に絵画の真贋を巡るミステリに終わらせず、二人のキュレーターの人間ドラマにもなっているところが素晴らしい。一気に読み終えられる適度な量に収めている点も評価したい。
読了日:1月22日 著者:原田 マハ
世界から猫が消えたなら世界から猫が消えたなら感想
うーん……作者が言いたかったことは分かるし、あの場面で感動したのも確かなんだけど、話がいかにも映画の脚本な感じで、どうにも軽すぎる。小説としてはちょっと楽しめなかった。
読了日:1月22日 著者:川村 元気
ふくわらいふくわらい感想
たぶん私は、本書の魅力の半分も、いや、十分の一も理解していないかも知れない。しかし、読み終えた今、とても幸せな気持ちになっている。それだけでも、私はこの小説を読んだ意義と意味があったと思う。
読了日:1月26日 著者:西 加奈子
面白い本 (岩波新書)面白い本 (岩波新書)感想
この手の読書ガイドは、紹介されている本が読みたくなるかどうかがポイントだが、本書は実に端的にその魅力を紹介しており、しかもくどくないので、次々に読みたい本が出てくる。自分が本来読まないようなジャンルの本でも読みたくなるから困ってしまう(いい意味で)。
読了日:1月29日 著者:成毛 眞

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